企業年金運用会社「AIJ投資顧問」が2000億円の大半が消失で金融庁が業務停止命令

2月24日(金)、預かった資産の大半が失われているにも関わらず、顧客に実態を隠したとして、金融庁は企業年金運用会社の「AIJ投資顧問」に対し、業務停止命令および業務改善命令を出しました。

「AIJ投資顧問」は約2000億円の企業年金を運用していましたが、その資産の大半が失われていると証券取引等監視委員会の検査で分かりました。

金融庁は混乱を避けるため、異例の早さで業務停止命令を出したということです。

「AIJ投資顧問」は長期間のあいだ顧客に対し、「高い利益を上げている」と嘘の情報を伝えていた疑いがあります。

「AIJ投資顧問」と契約している会社は約120件にのぼり、その大半は運送業や建設業など地方の中小企業が作る厚生年金基金です。

「AIJ投資顧問」の運用手法は、デリバティブ(金融派生商品)を使って高いリスクをとるヘッジファンドのような運用と専門家は分析しています。

また、運用拠点をタックスヘイブン(租税回避地)に置いていたとの見方もあり、実態が見えない会社でした。

金融庁は他の投資顧問業者263社に大しても、近く緊急の一斉調査を行い、同様の事例がないか詳しく調べる予定ということです。

金融庁:AIJ投資顧問株式会社に対する行政処分について

追伸(2021/2/29)

「AIJ投資顧問」に運用を委託していた厚生年金基金などは2010年度末時点で84基金にのぼることが、厚生労働省の資料で明らかになりました。

84基金の加入者とすでに年金を受け取っている人を合わせると88万人で委託総額は1852億円にのぼるということです。

  
  
  
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